こんにちは。
月経がないのは、楽チン♪ でも、その前後は、なかなか大変な時期が待ち構えています。更年期、早く終われ~
閉経とは
閉経とは、加齢に伴い、卵巣機能が低下し、月経が1年以上ない状態を言います。日本人の女性は、平均50歳前後で閉経すると言われています。
卵巣の働き
卵巣は子宮の両脇に1つずつ存在し、卵子の生成、成熟、排卵を行ったり、女性ホルモンを分泌します。
卵子を育てる
新生児の卵巣には約200万個の原始卵胞(卵子の元)があります。この原始卵胞は、成長と共に自然消失していき、再び増える事はありません。
思春期以降は約20~30万個となり、この中で成熟卵胞(2㎝大の排卵前の卵胞)になるのは数百個で、女性は一生涯で約420個の卵子を排卵すると言われています。
原始卵胞は、何十年もそのままの状態でいられる特殊な細胞ですが、加齢と共に染色体異常が増えたり、卵子に成長できなかったり、排卵されても受精や着床に至らなくなる事も多くなります。
女性ホルモンの生成
下垂体からゴナドトロピンが分泌され、この刺激により、卵巣で女性ホルモンと言われるエストロゲンとプロゲステロンが生成されます。
※ ゴナドトロピン
視床下部からゴナドトロピンが分泌されると、下垂体がそれを受けて卵胞刺激ホルモンや黄体化ホルモンを分泌します。これらが血流にのって卵巣まで達し、卵胞の発育、成熟、排卵に、また正常な月経周期をコントロールします。
女性ホルモンの働き
女性ホルモンとは、エストロゲン(卵胞ホルモン)、プロゲステロン(黄体ホルモン)の2つのホルモンのことをいいます。
エストロゲン
エストロゲンは、私達女性がもっとも影響を受けるホルモンと言っても過言ではありません。
思春期から増加しはじめ、乳房の発育など丸みを帯びた体へと変化させ、月経が始まります。
20代から30代では成熟期と言われ、最もホルモンのバランスが安定している時期で、この間に、妊娠、出産を経験される方も多いでしょう。
40代になると徐々に減り、45歳を過ぎる頃には原始卵胞の消失に伴って、エストロゲンは急激に減少し、今までのホルモンバランスが崩れ、その乱れに体がうまく順応できずに、不調がおこります。これを更年期と呼びます。
エストロゲンの働き
- 子宮内膜を厚くし、受精卵の着床の準備をする
- 乳房を発育し、女性らしい丸く柔らかい身体を作る
- 皮膚のコラーゲンの生産を促し、皮脂腺の分泌を抑制し、シワのないツヤツヤな美肌に導く
- 髪をツヤツヤに保つ
- 物忘れを防ぐ
- 骨量の維持やコラーゲンの生産を促進する
- 血管の拡張作用や動脈硬化を防ぐ作用がある
- LDLコレステロールを(悪玉)下げ、HDLコレステロール(善玉)を増やす
- 自律神経の働きを安定させる
エストロゲンによって良好に保たれていた様々な事に悪影響がでてくることを考えると、1番身近で、1番大切で、1番面倒なホルモンということになりますね。
プロゲステロン
- 子宮内膜を柔らかくして血管を作る
- 受精卵の着床と妊娠を維持する
閉経に伴い起こる症状
- 更年期障害
- 骨粗しょう症
- 高血圧・動脈硬化
- 生殖器の萎縮
- 脂質異常
- 心筋梗塞・狭心症
- 脳梗塞