こんにちは。
骨量が減り続ける・・こわいです
骨は絶えず生まれ変わっている
人の骨は、新生児では約350個、成人では約200個です。骨の数は成長につれて少なくなっていくのは、成長の過程で骨と骨が融合するためなのです。
人の体では、古くなった骨が溶かされ(骨吸収)、新しい骨の再生(骨形成)がされるという骨の代謝が、一生繰り返されています。
骨吸収は甲状腺ホルモンが、骨形成には女性ホルモン(エストロゲン)が関わっています。
骨粗しょう症
エストロゲンが減少する更年期以降は、このバランスが崩れ、骨形成の力が弱まっていくので、骨量が減少し、もろく骨折しやすくなります。この状態を骨粗しょう症といいます。
骨密度は、若い人の平均値に比べて、どの程度減少しているかを判断します。単位はYAM=Young Adult Mean
YAM80%=骨密度が若い人の平均の80%の意味です。
骨密度 | YAM |
---|---|
正常 | 80%以上 |
骨粗しょう症 | 70%未満 |
予備軍 | 75%前後 |
症状
- 身長が縮む
- 背中や腰が痛い
- 骨量の低下
- 骨折しやすい
7つの主な要因
❶ 過度のダイエット
カルシウムやビタミンDなどの骨を作るための栄養素の不足
❷ 閉経
エストロゲンの分泌量の減少
❸ 加齢
男女共に骨量が減少
❹ 喫煙や飲酒
胃腸でのカルシウム吸収が阻害される
❺ 関節リウマチ
軟骨や骨が破壊されて、カルシウムが溶け出てしまう
❻ 糖尿病、バセドウ氏病、生活習慣病など
ホルモンのバランスが崩れ、骨代謝が落ち、骨の形成が滞る
❼ 遺伝
体質が似やすく、親が骨粗しょう症だと、なりやすい
骨密度検査
DXA(デキサ)法
背骨や太もものつけ根、前腕などの骨密度をX線で測定します
MD法
手の骨密度をX線で測定する方法です
QUS法(超音波)
かかとの骨に超音波を当て、骨の強さを反映する測定方法です
その他、レントゲン、CT、MRIなどの画像検査や、血液や尿の検査での骨代謝マーカーの測定、身長測定などが実施されることがあります。
治療
内服薬や注射の治療が行われますが、食事や運動といった生活習慣の改善も重要です。
治療薬は、大きく3つに分けられます。
❶骨吸収抑制薬 ⇒ 骨を壊す過程を抑え、骨量の低下を抑えます
❷ 骨形成促進薬 ⇒ 骨形成を助ける
❸骨・カルシウム代謝調整薬 ⇒ カルシウムの吸収量を増やす
閉経後の骨粗しょう症に特化した薬もあります。
予防
食事と運動を上手に組み合わせて、継続的に行いましょう。
食事
❶ 毎日800mgを目標に、カルシウムを取りましょう。
❷ ビタミンDでカルシウムの吸収をアップ
❸ 緑黄色野菜は骨の形成を促すビタミンKが豊富
❹ 骨に必要な成分の1つにコラーゲン(タンパク質)がありますが、不足しないように良質なタンパク質をとり、コラーゲンをしっかり作りましょう。
❺ コラーゲンを作るにはビタミンCは不可欠です
❻ バランスの取れた食事を心がけましょう
運動
かかとに負荷をかけることで、骨を作る細胞が活性化し、骨が丈夫になります。足踏み運動や片足10秒立ちなど、簡単な動作でも骨粗しょう症の予防ができます。気分転換もかねて、1日5000~8000歩程度のウォーキングもおススメです。
自転車は、かかとに負荷がかからないので、予防にはなりません